第10話「月夜の陰謀」では、散楽一座の者たちが道長の屋敷に盗みに入りますが、道長は彼らを殺さずに検非違使に引き渡します。
まひろは散楽一座の隠れ家を訪れますが、盗賊と間違えられて連行され、道長によって救出されます。
一方、道兼は兼家から嫌われているふりをして花山天皇の信頼を得、兼家は天皇を退位させ孫の懐仁親王を擁立する計画を進めます。
その間、まひろは帰宅しない父・為時を案じ、妾の家を訪ねます。
一方道長はまひろに対して強い思いを募らせ、古今和歌集の和歌「そなたを恋しいと思う気持ちを隠そうとしたが、俺にはできない」という歌を送りました。
道長は家も何もかもを捨てる覚悟で「一緒に都を出よう。海の見える遠くの国へ行こう」「俺はまひろと出会うために生まれてきたんだ」「まひろと生きていくこと、それ以外に望みはない」とまひろへの揺るぎない思いを告げ、駆け落ちを迫りました。
しかしまひろは、「あなたが偉くならなければ直秀のような無残な死に方をする人はなくならないわ」と言い、道長の使命は別の場所にあると諭しました。
それでも募る思いを抑えられない二人は月光に包まれながらついに肌を重ねる……という展開で、美しく幻想的なラブシーンが描かれました。